たすけて!田中くん



「お前に送らせる方が危ないから」

「ひっどー! 俺、結構凪沙ちゃん気に入ってんだけどっ!」

「尚更危ない」

今まで話していたとこ見たことなかったので、接点なんてないと思ってたから親しげなふたりに違和感を覚える。


でも、本当に仲がいいみたいだ。完全に打ち解けてる感じがする。


どうして田中くんは教えてくれなかったんだろう。


「……田中くんは百瀬さんの傍にいてあげなよ」

その方がお互いのためだと思う。

百瀬さんは絶対に田中くんが好きだし、これを機に二人でちゃんと話した方がいい。


「は? なんでお前がそういうこと言うの」

不機嫌な面持ちな田中くんに、少し怯む。

なんで気を遣ったのに、そんなに嫌そうにされなくちゃいけないの。


「だって」

「凪沙ちゃん、もうさ……俺にしちゃおうよ」


遮るように言ったゆた先輩が、私の手を握ってきた。