たすけて!田中くん



濡れた制服を抱えて田中くんが待っている教室へ戻ると、 傷だらけの人たちが床に座っていた。


私が来たことにより、一気に集まる視線。

みんな申し訳なさそうだったり、複雑そうな表情で見てくる。


「凪ちゃんっ!」

「ぐえっ」

「うわぁああん」

百瀬さんが突然タックルするように抱きついてきた。

い、痛い。苦しい。離してほしい。


「ごめんね……! 私が巻き込んだせいで」

「うん」

「全部私のせいだ……っ」

「そうだね」

全てその通りなので肯定していると、近くに立っていたサトシが呆れたように苦笑する。


「……おまえな、正直過ぎんだろ」

よく見るとサトシの腕や顔に無数の生傷がある。……痛そう。