「田中くん……私のこと捜してくれてたんだね」 「当たり前だろ」 即答だった。 いつもみたいな口調じゃない。それだけで冗談じゃないんだってことが十分に伝わってくる。 「……ありがとう。あの、怪我ない?」 「怪我してるように見える?」 普段はひ弱そうだけど、今目の前に立っている田中くんは醸し出している雰囲気がまるで違う。 知らなかった。 田中くんが強かったこと。 敦士たちの仲間じゃないのに、この喧嘩に参戦してくれていたのは、私を捜してくれてたからなのかもしれない。