たすけて!田中くん



倉庫を出て、夜空に浮かぶ月を見上げて外に出られたことを安堵する。やっぱりここはうちの学校みたいだ。


「うわ……」

こそこそと隠れながら辺りを見回すと、男達が乱闘真っただ中だった。

あまりにもすごい光景に顔を引きつらせる。

殴り、殴られ、蹴り、蹴られの繰り返し。血を流している男もいる。


シャツのボタンがなくなったから、下着が見えるとか言ってられない。ここから逃げ出すことが先だ。


どこもかしこも乱闘状態。

……この状況、どうするべきだろう。


「凪沙ちゃんっ!?」


この人の上擦った声は初めて聞いたかもしれない。

目の前からは走って駆け寄ってくるオレンジ色の髪のゆた先輩。