「もうこいつでよくね?」
え?
「だな。誘き出すにはいい餌だ」
ん?
「いいや、こいつで」
……それどういうこと?
ほしいものがなかったから、仕方ないからコレにしとくかみたいな妥協する感じに納得がいかず、私は眉をつり上げる。
「俺らと一緒に来い」
色気も熱意もない誘い。苛立ちを覚えながら、私はにっこりと微笑んだ。
「斬新なデートの誘い方だね」
そんなもの受けるはずないでしょというように目を細めると、男子たちはじりじりと詰め寄ってくる。
「怪我したくなけりゃ、暴れんじゃねぇぞ」
丸腰で五人相手は、さすがに無理がある。それに百瀬さんをここに隠しているため、逃げるわけにもいかない。



