「助かりたいなら黙って私を信じて」
「う、うん……っ」
「大丈夫だから」
不安そうな眼差しの百瀬さんを、掃除用具入れの中に押し込む。
「これからなにが起こっても、助けがくるまで絶対にここから出ないこと。私との約束、守れる?」
「……っ、私」
「百瀬さん」
「わ、かった」
渋々といったようすで頷いた百瀬さんの頭を軽く撫でてから、私は掃除用具入れのドアを閉める。
そして、ふうっと息を吐いてから音楽室の中を見渡す。
このままあの男子たちが、ここへ辿り着くのを待つとしても鍵かかかっていたら不審に思われそうだ。あえて開けておく?
でも鍵がかかってるし、もしかしたら敦士たちが来るまでの時間稼ぎになるかも。



