「あの女頭悪そうで助かったよな! 腕っ節は強いらしいけどよ。けど、もっと女らしい子がよかったなー」
「女らしい子だったらすぐ心が折れんだろ。そしたら、困るし」
ぶしゅっという音にハッと我に返って手元を見る。
バナナオレのパックを握りしめてしまったらしい。ぽたぽたと私の手から液体が床に滴り落ちていく。
「だから、あんな暴力的な女選んだんだろうなぁ」
「ぎゃはは! 言えてる!」
なにかに利用されていることはわかってはいた。
どうしても敦士に彼女が必要だったのは、女避けか何かかと思っていたけれど、自分たちの大事な女を守るための身代わりだなんて。私の学校生活をめちゃくちゃにしたくせに腹が立つ。
壁に寄りかかり、怒りを沈めるように胸元に空いた方の手を置いて深く息を吸込む。



