たすけて!田中くん

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他校の人たちから狙われる危険をなくすためには、私が敦士の彼女だという話を止めたい。

あの中で発言に力がありそうなのは、ゆた先輩だ。

敦士はあの感じだと話をまともに聞いてくれなさそうだし。


と、いうわけでゆた先輩と話をしたいんだけれど、あの人のクラス知らない。


いやでも、そもそも彼らは教室なんかにいないか。

あのたまり場に行けば、確実に会えるのはわかってる。けれど、敵陣に乗り込んでいくってのも、なんだか嫌だ。


それかいっそこと噂が落ち着くまで辛抱するしかないのかな。

だけど田中くんにまで被害が及んだら困る。


田中くんは、もやし系男子だから不良たちに瞬殺されるに違いない。

私がなんとしても守らないと!



意気込みながら廊下を歩いていると、曲がり角の先から男達の声が聞こえてきた。


「いやー、マジでさー茅織さんへの嫌がらせが減って良かったよなぁ」

「最近平穏そうだもんな。さすが敦士さんだよな」

聞こえてきた言葉に思わず足を止める。