「そんなことしなくていいよ。モニカの可愛い手が荒れてしまう」
「ここに来てまだ一度も代金を払っていないのよ。ご馳走になってばかりで申し訳ないわ」
モニカが注文するのはいつもうどんだ。
ひよこ豆のスープやローストチキン、レモンの酸味を利かせた羊肉の煮込みなど、他にも美味しそうなメニューがあっても、モニカの舌はなぜか懐かしいだしの旨味を求める。
そして代金を払おうとしても『いらんよ』とバンジャマンが受け取ってくれないのだ。
せめて労働で返さなければこの店に通いづらくなる。
「お願い手伝わせて」
そう言ってモニカがテーブル席の食器を両手に抱えたら、ドニがとろけそうな顔をした。
「モニカはいい子だな。それじゃ僕と一緒に皿洗いを――」
「ドニは買い出しだ」
調理場からカウンター越しにヌッと顔を出したのはバンジャマンである。
「バンジャマンさん、こんにちは。洗い物をするので調理場に入らせてください」
調理場には流し台、調理台、かまど、食器棚があり、食材の入った籠や木箱、薪が積まれていて、大人が三人入れば狭くて動きにくそうだ。
(だからドニは買い出しなのね)
「ここに来てまだ一度も代金を払っていないのよ。ご馳走になってばかりで申し訳ないわ」
モニカが注文するのはいつもうどんだ。
ひよこ豆のスープやローストチキン、レモンの酸味を利かせた羊肉の煮込みなど、他にも美味しそうなメニューがあっても、モニカの舌はなぜか懐かしいだしの旨味を求める。
そして代金を払おうとしても『いらんよ』とバンジャマンが受け取ってくれないのだ。
せめて労働で返さなければこの店に通いづらくなる。
「お願い手伝わせて」
そう言ってモニカがテーブル席の食器を両手に抱えたら、ドニがとろけそうな顔をした。
「モニカはいい子だな。それじゃ僕と一緒に皿洗いを――」
「ドニは買い出しだ」
調理場からカウンター越しにヌッと顔を出したのはバンジャマンである。
「バンジャマンさん、こんにちは。洗い物をするので調理場に入らせてください」
調理場には流し台、調理台、かまど、食器棚があり、食材の入った籠や木箱、薪が積まれていて、大人が三人入れば狭くて動きにくそうだ。
(だからドニは買い出しなのね)


