追放された水の聖女は隣国で真の力に目覚める~世界を救えるのは正真正銘私だけです~

着ている水色のエプロンドレスはナターシャが用意してくれて、城門の出入りに必要な許可証も彼女のものを貸してくれた。

(なっちゃんは本当にいい人ね)

城下へ続くなだらかな下り坂を進むと買い物客で賑わうメインストリートに出た。

石畳の広い道沿いに三階、四階建ての立派な建物が軒を連ねている。

二階以上は住居、一階は店舗になっており、ショウウインドウにはお洒落な洋服やバッグなどが華やかに飾られていた。

パンやお菓子のいい香りがして、ロストブにはない大劇場や遊技場と看板を掲げた娯楽施設もある。

身なりのいい人々や立派な馬車が行き交い、さすが大国だとモニカは感嘆した。

(たくさんお店があって目移りしそう。あの帽子、素敵ね。試着してみたい)

そう思ったモニカだが、店内に入るのは今度にして乗り合い馬車の停留所に並んだ。

ナターシャの助言に従い、まずは東地区に行こうとしている。

数分待っていると、街を巡回している乗り合い馬車がきた。

二頭の馬が大きな車体を引いており、中は三人掛けシートが四列あってモニカは最後列の端に腰を下ろす。