追放された水の聖女は隣国で真の力に目覚める~世界を救えるのは正真正銘私だけです~

甘える双子を下ろしたシュナイザーがニッと笑い、モニカを引き寄せると一瞬で唇を奪った。

「シュナイザーったら」

子供たちの前ではやめてほしいと文句を言いつつも、モニカの頬は赤く胸は喜びに高鳴っていた。

「さあ、みんなでお祈りよ」

家族四人並んで膝をつき、指を組み合わせてこうべを垂れる。

歴代聖女たちがどのような気持ちで大災厄に立ち向かったのか、モニカは痛いほどわかっている。

ロストブの民を救うという大きな使命感はあっても、体力気力魔力が尽きかけた頃には一番守りたい人の顔しか浮かばなかったはずだ。

きっと死の間際には、ひと目会いたいと思ったことだろう。

六年前のあの時、命を閉じたかと思われたシュナイザーだったが、再び鼓動を脈打たせモニカの呼びかけに応えてくれた。

モニカが驚き歓喜したのは言うまでもない。

その奇跡が起きる直前、モニカは自分に憑いている精霊以外の複数の魔力を感じた。

それがなんであったのかは定かではないが、ここで戦ってきた歴代聖女のものではないかと考えている。

(きっと、いにしえの聖女たちがシュナイザーを助けてくれたのよ)

聖女は皆、年若い乙女だ。