追放された水の聖女は隣国で真の力に目覚める~世界を救えるのは正真正銘私だけです~

(終わった……の?)

モニカは完全に座り込み、なかば放心状態である。

ロッドの消えた手で乱れた髪を後ろに流し、疲れ切ってぼんやりとした目で周囲を見回した。

聖地を囲むようにドーナツ形に泉ができて、水面がキラキラと輝いている。

竜巻が通った道筋にもオアシスのような泉がいくつもできていた。

モニカの降らせた雨が溜まっているだけなので、おそらく数日後には砂にしみこみ消えてしまうと思われるが、まるでこの星の創世記のような幻想的な景色であった。

(綺麗ね……)

幼いころから砂は厄介な存在で、多くのロストブの民と同様にモニカも緑の大地に憧れを持っている。

それなのに今、目の前の砂漠の美しさに心が震えていた。

それと同時に思考が回り始め、ハッとシュナイザーを見た。

彼は目の前に背を向けて立っている。

三日三晩立ち続け、モニカを守ってくれたのだ。

「シュナイザー、私は生きているわ。大災厄に勝ったの。あなたのおかげよ!」

大災厄を鎮めて命を落とすという聖女の運命を覆せたのは、シュナイザーが力を貸してくれたからに違いない。

喜びがフラフラな足に力を与えてくれて、モニカはなんとか立ち上がった。

「ねぇ」