天候を操る強大な魔力を見せつけられたシュナイザーが、隣で息をのんでいる。
けれどもすぐに瞳の険しさを取り戻し、モニカの隣で両手をかざした。
竜巻とは逆巻きの風を吹かせて対抗しようというのだ。
風使いとしては最上級の魔力を誇るシュナイザーであっても、聖女には到底及ばない。
やはり大災厄を鎮められるのは聖女のみ。
それでもモニカは心強く、安心してありったけの力をロッドに込めるのだった。
*
ロストブの王都は強い風が吹き抜け、景色は砂にけぶっている。
王侯貴族や聖職者、町の民も皆が屋敷内に深くこもり、大災厄が鎮まるのを祈りながらじっと待っていた。
ここは町の小さな食堂で、営業は当然休んでいる。
いつもは賑やかな店内に響くのは、ガタガタと窓や戸が鳴る音と子供のぼやき声のみ。
「まだ終わらないのかな。砂しか見えなくてつまんない」
六歳になったばかりの食堂経営者の孫娘、リアヌである。
青い瞳を持ち鼻の付け根にそばかすを散らしたリアヌが、窓ガラスに額をつけて誰もいない通りを眺めていた。
ランプを灯した店内のテーブル席にはリアヌの祖父がいて、目を閉じ祈りの中にいる。
けれどもすぐに瞳の険しさを取り戻し、モニカの隣で両手をかざした。
竜巻とは逆巻きの風を吹かせて対抗しようというのだ。
風使いとしては最上級の魔力を誇るシュナイザーであっても、聖女には到底及ばない。
やはり大災厄を鎮められるのは聖女のみ。
それでもモニカは心強く、安心してありったけの力をロッドに込めるのだった。
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ロストブの王都は強い風が吹き抜け、景色は砂にけぶっている。
王侯貴族や聖職者、町の民も皆が屋敷内に深くこもり、大災厄が鎮まるのを祈りながらじっと待っていた。
ここは町の小さな食堂で、営業は当然休んでいる。
いつもは賑やかな店内に響くのは、ガタガタと窓や戸が鳴る音と子供のぼやき声のみ。
「まだ終わらないのかな。砂しか見えなくてつまんない」
六歳になったばかりの食堂経営者の孫娘、リアヌである。
青い瞳を持ち鼻の付け根にそばかすを散らしたリアヌが、窓ガラスに額をつけて誰もいない通りを眺めていた。
ランプを灯した店内のテーブル席にはリアヌの祖父がいて、目を閉じ祈りの中にいる。


