白い軍服姿で肩章や大綬、胸には勲章を二十個も飾り、金装飾の見事なサーベルを腰に携えている。

シュナイザーの新郎姿は絵のように麗しく、女官やまだ彼を警戒しているナターシャまでもが頬を染めた。

ただし椅子にふんぞり返って腕組みし、偉そうな態度であるが。

丸テーブル前に立つモニカは純白のドレス姿で、こちらもまた神話に登場しそうな美しさだ。

ダイヤのネックレスに驚いているモニカに、シュナイザーがフンと鼻を鳴らした。

「モニカに贈られた祝いの品だからな。もちろんもらっていい。だが、俺の妻にアクセサリーを贈るとは腹立つな。それは夫の役目だろ。誰からだ?」

嫉妬されるのは照れくさく悪い気はしないけれど、モニカは贈り主をかばって箱を閉じた。

「さあ、誰からかしら。あっ、これは。ねぇ見て!」

新たな箱を開けたモニカは満面の笑みを浮かべて中のものを取り出し、シュナイザーに振り向いた。

「孤児院の子供たちからよ」

それは粘土細工の新郎新婦の置物で、お祝いのメッセージカードもついていた。

モニカは婚約が公にされてから西地区にある国立孤児院を慰問した。