追放された水の聖女は隣国で真の力に目覚める~世界を救えるのは正真正銘私だけです~

構成員は二十一人で、親玉は戦闘で死亡したそうだ。

「公爵に繋がる証拠は得られそうか?」

シュナイザーが瞳を険しくして問いかけた。

セズノ一家にシュナイザーの暗殺依頼をしたのは公爵だと踏んでいる。

火災を起こした商船の船乗りを調査したところ、ひとり身元を偽っていた者がいて、かつて公爵家で馬番をしていた男だと判明した。

その男がマストに火を放ったという目撃証言が上がっている。

火災でシュナイザーをおびき出し奇襲する手筈だったと三人は確信していた。

あとは証拠を揃え、皇太子の暗殺事件と併せて公爵を追い詰める算段だ。

(モニカの誘拐事件では訴追できなかったが、今度こそ)

ふてぶてしい公爵の顔を思い出して眉間の皺を深めたシュナイザーだったが、断罪できるのはもう少し先、春ごろになりそうだ。

気づけば白々とした朝日が部屋に入り込んでいた。

柱時計を見て七時を回ったのを確認したベルナールが腰を上げた。

「公爵の件も重要だが、今日はもうひとつの最重要事項に決着をつけないと」