追放された水の聖女は隣国で真の力に目覚める~世界を救えるのは正真正銘私だけです~

中年になってもルイーズの美しさは変わらず、少々ふくよかになり、幸せなのだろうとブロスペルは安心した。

再会できたことは嬉しかったが、恋心が再燃しそうで困り、晩餐会後は早々に帰ることにした。

けれども『あなたが気に入った。もっと話がしたい』と公爵に引き留められ、公爵邸にしばらく滞在することになってしまった。

そうなると堪えきれず、ふたりきりになった夜に今も愛していると告げて抱きしめてしまった。

すると外泊予定だった公爵が、ふたりのいる部屋に突然現れた。

「はめられたのか」

シュナイザーの問いにブロスペルが顔を覆った。

「『今日は外泊するから客人をもてなせ。ふたりでワインでも飲んで懐かしい話をすればいい』とルイーズは公爵に言われただけです。利用されただけの彼女は悪くありません。口づけようとした私に『これ以上はいけません』と拒んだくらいですから」

不貞だと騒ぎ立てた公爵が間男のブロスペルより妻を厳しく責めたので、彼は土下座で謝罪した。

すると公爵はルイーズを許せと言うのならと、ブロスペルに条件をつけた。

「まさか皇太子殿下の暗殺計画とは思わなかったのです」