(シュナイザーが火災に巻き込まれることはなさそうね。私の思い過ごしかしら……)
二十分とかからず船乗り全員の救助を終え、漁船は港へ引き返そうとしている。
消火は行わず、船はこのまま沈める判断をしたようだ。
シュナイザーは現場の指揮をハンスに任せ、ひとり先に戻ろうと竜の鼻先を城の方角に向けていた。
きっと忙しいのだろう。
その時――飛んできたなにかが彼の頬を掠めた。
(今のなに!? トビウオ? それとも鳥?)
いや、シュナイザーを狙って放たれた矢だ。
頬から溢れた血を拭う暇もなくシュナイザーが慌てて旋回し、モニカは乾いた悲鳴を上げて双眼鏡を右から左に大きく振った。
高速で逃げるシュナイザーの後を、突然現れた黒竜二頭が追いかけている。
野生の竜ではなく、覆面の空賊らしき男が騎乗している。
かなりの手練れらしく、竜を見事に操りながらひとりは弓矢を、もうひとりは槍を構えていた。
モニカは慌てて護衛兵に伝える。
「陛下が空賊に襲われているわ。早くお城に知らせを!」
モニカから奪うように双眼鏡を目に当てた護衛兵は血相を変えた。
二十分とかからず船乗り全員の救助を終え、漁船は港へ引き返そうとしている。
消火は行わず、船はこのまま沈める判断をしたようだ。
シュナイザーは現場の指揮をハンスに任せ、ひとり先に戻ろうと竜の鼻先を城の方角に向けていた。
きっと忙しいのだろう。
その時――飛んできたなにかが彼の頬を掠めた。
(今のなに!? トビウオ? それとも鳥?)
いや、シュナイザーを狙って放たれた矢だ。
頬から溢れた血を拭う暇もなくシュナイザーが慌てて旋回し、モニカは乾いた悲鳴を上げて双眼鏡を右から左に大きく振った。
高速で逃げるシュナイザーの後を、突然現れた黒竜二頭が追いかけている。
野生の竜ではなく、覆面の空賊らしき男が騎乗している。
かなりの手練れらしく、竜を見事に操りながらひとりは弓矢を、もうひとりは槍を構えていた。
モニカは慌てて護衛兵に伝える。
「陛下が空賊に襲われているわ。早くお城に知らせを!」
モニカから奪うように双眼鏡を目に当てた護衛兵は血相を変えた。


