追放された水の聖女は隣国で真の力に目覚める~世界を救えるのは正真正銘私だけです~

それはダンスホールでシュナイザーから改めて外出禁止を言い渡された時期と重なるので、モニカを出すなと命令されたのだろう。

仕方ないことではあるが、モニカよりシュナイザーの意見を尊重された気分で寂しくなる。

(最初は『城に閉じ込めておくなんてあんまりですわ。ご協力いたします』と言ってくれたのに、残念だわ)

それでナターシャに許可証を借りるのを諦め、三日に一度は自力でどうにかこうにか抜け出している。

(今日はいつどうやって城門を出ようかしら)

「モニカ様」

「な、なになに?」

急にナターシャに振り向かれてギクリとし、声が上ずる。

モニカは嘘をつくのが下手なので、企んでいるのが表情に出てしまったかもしれない。

けれどもナターシャは申し訳なさそうな顔をして、「お召替えを」と急かしただけだった。


モニカが食堂で朝食を取り自室に戻ったら、珍しくナターシャがいなかった。

きっと使用人用の食堂で食事中なのだろう。

いつもはサッと済ませてモニカより早く戻っているのだが、今朝はゆっくり食べたい気分なのかもしれない。