「前聖女の導師か。前世の記憶があるなんて不思議だな。そんな人にシュナイザーが拾われたのも不思議な巡り合わせだ」
独り言のようなハンスの呟きで、シュナイザーはバンジャマンとの出会いを振り返る。
(あれは俺が十二の時だったな――)
ロストブを脱出しバーヘリダムに到着した時、シュナイザーは一文無しだった。
仕事を探しても浮浪者のような身なりの少年を雇ってくれる店はなく、ふらふらになりながら街をさまようこと一週間、ついに歩けなくなった。
『どうした? 怪我でもしとるのか?』
狭い路地で座り込んでいたシュナイザーに声をかけてくれたのがバンジャマンだ。
空腹で動けないと言えば鶴亀亭までおぶってくれて、食事をご馳走してくれた。
『これなに?』
『うどんじゃ。慣れん味じゃろが腹には優しい。食えるか?』
『美味しい。ありがとう』
たちまち平らげてホッと息をついたら、向かいの椅子でバンジャマンがゆっくりと頷いた。
『お前さんは風の精霊憑きじゃな。ロストブから逃げてきたのか?』
驚いたシュナイザーは立ち上がって、逃げる構えを取った。
独り言のようなハンスの呟きで、シュナイザーはバンジャマンとの出会いを振り返る。
(あれは俺が十二の時だったな――)
ロストブを脱出しバーヘリダムに到着した時、シュナイザーは一文無しだった。
仕事を探しても浮浪者のような身なりの少年を雇ってくれる店はなく、ふらふらになりながら街をさまようこと一週間、ついに歩けなくなった。
『どうした? 怪我でもしとるのか?』
狭い路地で座り込んでいたシュナイザーに声をかけてくれたのがバンジャマンだ。
空腹で動けないと言えば鶴亀亭までおぶってくれて、食事をご馳走してくれた。
『これなに?』
『うどんじゃ。慣れん味じゃろが腹には優しい。食えるか?』
『美味しい。ありがとう』
たちまち平らげてホッと息をついたら、向かいの椅子でバンジャマンがゆっくりと頷いた。
『お前さんは風の精霊憑きじゃな。ロストブから逃げてきたのか?』
驚いたシュナイザーは立ち上がって、逃げる構えを取った。


