声が出ない自分が 情けなくて どうしたら 亮くんの心を救えるのか 正解すらわからなくて 私が涙を流したまま 立ち尽くしていた時 桜牙コーチが 転がっていたサッカーボールを 思いっきり蹴り飛ばした。 力強く飛んでいくボール。 カーブがかかりながら 見事ゴールに吸い込まれていく。 「すご~い」と はしゃぎだす子供達。 「練習再開するぞ。 俺が戻るまで 各自シュート練習。いいな」 桜牙コーチが 亮くん以外の子供たちを、 私達のいざこざから 引き離してくれた。