俺の気持ちに気づけよ、バーカ!



紅茶のカップを置いた
桜ちゃんが、
柔らかく波打つ
漆黒の前髪をかき上げた。

うわっ。
色っぽい。艶っぽい。

彼氏と楽しそうに
おしゃべりしている
女子たち数人の視線が

桜ちゃんに
くぎ付けになったこと。

彼氏さんたちは
気づいてないよね?


姉御系店長に背中を押され、
桜ちゃんに告白する勇気が
湧いたはずなのに……

紅茶をすするだけで
異国の優雅な王子様。

そんなハイレベルなイケメン
を瞳に映すと

サササッ~~

勇気なんてものは
逃げて行っちゃうんだ。