「店長
ありがとうございます」
「大好きな人に
自分の気持ちを伝える覚悟が
できた?」
「怖いけど…頑張ってみます。
自分の気持ちを伝えないと
一生、後悔しそうな気がするので」
「それは良かったわ」
私は椅子から立ち上がり
休憩部屋の一角の
着替えスペースに入り
カーテンを閉める。
まだ気配がある店長に向かって、
カーテン越しに
ぼやきをぶつけてみた。
「店長、
忘れないでくださいね」
「ん?」
「私がふられちゃったら
次のお休みは、
電池切れのロボットになってる
場合じゃ、ありませんからね」
「わかってるよ。
璃奈姫を乗せて
バイクを飛ばしてあげる」
「いいんですか?」



