俺の気持ちに気づけよ、バーカ!



「大惨事、マジごめんだわ~」

と、手をひらつかせている店長に

「私なんかが
 桜ちゃんに選んでもらえるはず
 ないし……」

と、弱音を吐くも

「なんで私が、璃奈ちゃんを
 4月からの正社員として
 採用したかわかる?」

突然の質問返しに、ドキリ。


えっと、ええっと……

私が内定をもらえたのは……

「テーブルから落ちる
 スプーンキャッチの技を、
 3か月練習して
 身につけたからですか?」

「あはは~。
 努力するとこ違くない?」

「それ
 桜ちゃんにも言われました」

「璃奈ちゃんの天然なとこ
 ホント大好き」