「でも私、この写真は 捨てたくないんだ」 「亮と優が、すっげー良い顔で 写ってるから?」 「……それもあるけど」 「他に何があるわけ?」 「……えっと」 「何?」 「……好き……だから」 「は?」 「この時の桜ちゃんの笑顔…… 好きだから…… もう見れなくなっちゃうのは…… 嫌だなって……」 恥ずかしそうに こたつの布団に 顔をうずめだした璃奈。 俺は仁王立ちしながら 璃奈の放った言葉を 振り返る。