恋と旧懐~兎な彼と私~

「ここは?」

「知り合いのやってる店」

「へー」



居酒屋?

まだやってないみたいだけど。

暁くんは遠慮無くがらがらと扉を開けた。



「ちょっ」

「あ? お客さんまだやってませんで……なんだ唯兎か,久しぶりだな。何の用だ?」




準備中らしき中の人は,ワイルドで格好いい感じの人。

どうやら暁くんとは気安い関係のよう。



「場所かして」

「は? 相変わらず勝手なやつだな。挨拶くらいしたらどうだ。まぁ,汚すなよ」

「……久しぶり。愛深,何してんの。早く来なよ」

「えっ,あ。その,初めまして…? おっお邪魔します」

「何でそこでオロオロするの」



だってお店の人は私がいるなんて思ってないわけで,入っていいのか分からなくて。