恋と旧懐~兎な彼と私~

「うーん。どこで食べよっか?」



お店から出て,最初に出来た問題。

お店の中のちょっとした空間も,内装がお洒落なだけあって埋まっていた。

ちょっと寒いけど,公園でも探す?



「ごめんね。私の家がこの市内にあれば良かったんだけど」

「……は?」

「え,なっなに?」



なんとなく言っただけなのに,暁くんに凄まれて狼狽える。



「この市内だったらって何?」

「え,いや普通に私の家で食べれたのになって思って……?」

「家に人は?」

「両親は仕事。妹は出掛けてるけど」



正直に答えると,暁くんは心底呆れたような,怒っているような顔をした。



「まさか,今ここにいるのが俺じゃなくても同じこと言ってた?」

「まぁ,さすがに初めて会った人とかには言わないけど」