恋と旧懐~兎な彼と私~



二人きりじゃ話しかけるのも戸惑っちゃうけど,弘がいるから毎日すんなり輪に入れた。

私を応援してるとかでもなくて,ちゃんと暁くんのことも考えてくれてるところがすごくいいと思う。

面倒見がいいのだ。



「うん。3人で! 2人ともどうかな? 気まずかったら女の子の友達とか誘ってきても良いよ? 仲良く出来るように頑張る!」



私は語尾を強めて宣言した。

1日だけとかなら,意識すれば結構仲良く出来たりするのだ。

好意的な本音と恐怖の間でやり過ごす。

それが,私の良いところ。

チケットはいとこの家族分,四枚ある。

だから……



「いや……遠慮しとくわ」