恋と旧懐～兎な彼と私～

「そうなんだ。でもとっても好きなのは分かったよ」



なんだか微笑ましい。

初恋，ねぇ。



「私もね」

「唯兎？」

「やっぱり分かる？」

「分かりやすいから」



知り合いにバレるのはちょっも恥ずかしい。



「えへへ」

「……そんなに好きなの？」

「うん。1年くらい」

「告白しないの？」



なんだろ。

意外と食いついてくるな。



「したよ。一回だけ」

「付き合ってるの？」

「付き合ってないよ」

「唯兎って無神経だね……ってごめん。悪く言って」



私はくすくす笑う。



「慧は優しいね。でもね，そうゆうのじゃないの。告白したのって出会い頭だったし」

「……まぁ，愛深が良いならいい」　



あっ。



「ごめんね。好きな人出来たばっかりなのに……慧は良い人だからガンバれば大丈夫かもしれないよ！」