あの瞬間キミに恋した

いろいろと昔を思い出していたら
櫂斗が私に小声で話しかけてきた。

「ふっ!紗羅久しぶりだな。相変わらずマヌケな脳みそしてるなぁ。普通気づくだろ?ぶつかった時に顔を見てるんだからさ」と櫂斗は言った後、私を鼻で笑った。

むぅぅぅ~~~!!ムカつくぅ~~!!
櫂斗のヤツ、私をバカにしてぇぇぇ!!!
すんご~~~く嫌味なヤツになってるし。
って言うか、昔からムカつくヤツではあったんだけど。
昔の+50倍くらいに成長?しちゃってるよ。
昔の櫂斗は、少なくとも今より数倍可愛かった。
イヤ、今も顔だけは綺麗なんだけど・・・って
何を言ってる私~~~!!
男は顔だけ良くてもダメなんだって。
性格も良くなくっちゃあ。

って言うか、櫂斗は変わりすぎだ!!
背もあんなに伸びちゃってさ。
しかも、スタイルもいいし。
何でこんなに、変わっちゃったんだか・・・。
そう思うと、昔の櫂斗って可愛かったんだなぁとしみじみ?思ってしまう私。

昔は私の事を紗羅ちゃんって呼んでたんだよね。
私も櫂斗君って呼んでた時期あったし。
でも、その後すぐに櫂斗って呼び始めたんだけどね。

そうだ!幼い頃・・・幼稚園の時かな。

ある約束をしたんだ・・・櫂斗と・・・。

櫂斗は覚えてくれてるかな?

あの日、いつものように櫂斗と公園で遊んでいた私。
今まで天気がよかったのに、急に雲行きが怪しくなってきて・・・雷が鳴り、猛烈な雨が降って来た。

「紗羅ちゃん、雨降ってきちゃったね・・・雷もすごいし・・・怖い??」と心配そうに言う櫂斗。

すごく怖かった私は

「うん・・・すごく怖いよぉ~櫂斗君」と言って櫂斗の手を握った私。

「実は・・・僕も怖いんだ・・・。でも、紗羅ちゃんの事大好きだから守りたいんだ!!エヘッ」と恥ずかしそうに笑って言った。

「これから先も、ず~っと紗羅ちゃんの側にいて守ってもいいかな??」

「うん、櫂斗君ありがとう♪私も大好き♪」

「うん、じゃあ、約束だよ!紗羅ちゃん」

「うん、櫂斗君!!約束ね♪」