顔に出ちゃってたかな。



「……うん。お礼、したいから」



あれから毎日、放課後は教室に、朝は家に迎えに来てくれるようになった。

ちゃんとお礼をできてないから、このチャンスで渡したい。



「先輩、絶対喜んでくれるよ!」

「そうだといいな」



また、あの優しい笑顔を向けてもらいたい。

美味しく作れるように頑張るぞ。



完成したクッキーを持って、お昼休みに藍澤先輩の教室に向かった。

華恋ちゃんもついてきてくれて、「ふぁいと!」ってわたしに勇気をくれる。


いざ、あげるとなると緊張する……!