「き、気のせいだよ! それより朔夜くんの席、案内してあげるね!」



話をそらして、後ろの黒板に貼ってある席順の表のところに行った。

あぶない。
これ以上つっこまれたら、藍澤先輩にドキドキしちゃってることバレちゃう。

この後も、藍澤先輩の話はできるだけしないようにした。



授業が始まると、来週以降の時間割が配られた。

なんと、さっそく家庭科で調理実習があるみたいで。

その説明になれば、クラスのみんながザワザワしだした。

特に、女の子たち。



「クッキー作りだって! 作ったら誰にあげる?」