「ヒミツですか……! 気になります」



早くその場所に着いてほしいな。

ふたりでお出かけできるところを思い浮かべた。

遊園地や水族館だったり……。

最初のデートはショッピングモールだったもんね。

どこへお出かけしても、全部ロマンチックにしちゃう凌玖先輩は本当にすごいからなぁ……。



「言えるのは、俺の思い出の場所かな」



わたしが考えていたら、ヒントをくれた。

凌玖先輩の思い出の場所に触れられるんだ。

家族と行って、よかったところかな?

きっと、ワクワクできる場所なんだろうな。

電車から降りてしばらく歩いていたら、見覚えのある道を進んでいった。


あれ……?

この先にあるのって……。



「ここだよ」