そう声をかければ、明るい表情になった。
「よろしくお願いします……!」
明日は歌桜と来よう。
歌桜なら誰かのためになることを喜んで手伝ってくれるだろうから。
そのほうがそばにいられて俺も安心だ。
「藍澤会長!」
戻ろうとしたら、書記の荒波(あらなみ)に声をかけられた。
「なに?」
「あ、えっと……。急な手伝いだったのにありがとうございました。よかったら……飲み物でもおごらせてください」
責任を感じているのか、そんなお願いをしてくる。
……歌桜なら喜んでオッケーだったけれど。
「ありがとう。文化祭のことは俺の役目でもあるからそういうのは大丈夫。好きな子待たせてるから、戻ってもいい?」