朔夜くんが褒めてくれるなんて珍しい。

そんなにがっつり見られると恥ずかしくなってくる。

凌玖先輩のシルシには気づかれていなくてよかった。



「耳としっぽ付けただけだよ?」

「それが俺にささるというか……。もう藍澤先輩には見せたんだよな……?」

「……うん。凌玖先輩にも可愛いって言ってもらえた」



さっきの場面を思いだして頬がほんのり熱くなった。

愛おしそうに見つめてくれたから、幸せだったな……。



「だ、よな。確認だけど、なんもされてない?」

「えっ……!」



な、なにもとは……!

すぐに浮かんだ首に触れたシーンがまた再生される。

あれはそれに入るのかな……っ。



「その反応……。変なことじゃないよな?」

「へ……んじゃないよ! たぶん……」