°
・
*
「やっば! ちょー可愛い! このままうちのメイドにしたい!」
文化祭の衣装に着替えたわたしを見て、華恋ちゃんがテンション高めに声を上げる。
今日は楽しみにしていた文化祭当日。
生徒会と文化祭実行委員で放課後にミーティングを重ねて、それを形にしていった。
クラスのほうの準備もバッチリで。
みんな張り切って開店を待っていた。
「メイドって……! クラスTシャツに、スカートの後ろにしっぽ付けて、うさぎの耳かぶっただけだよ」
玄関で衣装の話をしたとき、凌玖先輩に〝うさぎっぽい〟って言ってもらえて、イメージ動物のリクエストをした。
クラスの子も賛成してくれてこれに決まったんだ。
「めちゃくちゃ可愛いからね! クラスのみんな見てるし!」