「毎年バレンタインは凝ってたもんな」

毎年陽遊くん喜んでくれてたから……なんて言えないな。

なんて思ってると、陽遊くんが手を握ってきた。

「っ、あの、陽遊くん?」

「……来年俺にくれる?」

……へ?

「もちろんだよ?」

「よかった」

嬉しそうに微笑んだ陽遊くん。

あぁもう……胸がドキドキしっ放し。

中学の時もかっこよかったけど、再会してからさらにかっこよさに磨きがかかって……。

「……虹恋?大丈夫?」

顔の前で手をヒラヒラさせられ我に返る。