後ろを確認した陽遊くん。

う、気まずい……。

「ご、ごめんなさい、彼女さんとの時間を邪魔させて……」

「あぁ、あれ?彼女でもなんでもないから気にしなくていいよ。それより……今何時かわかってる?」

今?

スマホを確認すると、夜の12時。

「じゅ、12時です……」

「そうだよなぁー?お前アホなの!?なんでこんな時間に夜道歩いてんだ!しかも繁華街で男にぶつかってるし、俺だからいいもののなんかあったらどうしてんだよ」

陽遊くんのお説教、再会しても変わらずだ。

そ、それにしても……。

「あの、いまどこに向かってるの?」