♞陽遊side♞

あー……あっっっぶね!

虹恋に思わずキスするとこだった。

必死で理性を働かせたけど、嫌な顔も抵抗もしないで目を閉じた虹恋が忘れらんない。

見つめ合う時間、時が止まった感じがして何も聞こえなくて何も考えられなくて。

「もう陽遊くん知らないもんっ」

ぷんっと怒った虹恋も可愛い。

やばい、可愛いしか出てこない。

「ごめんって。虹恋の反応面白くて」

「むぅ……」

押し倒さなかった自分を褒めたい。

「ごーめんって。ほら」

棚に入っているクッキーをあげた。

その瞬間、顔をパァァっと明るくさせる虹恋。