「チッ、お前もういらねーわ。失せろ」

ひっ……。

「は、はひっ、今すぐに……」

「虹恋にじゃない。こいつに言ってんの」

………へ?

女の人を見ると、慌てて目を見開いてて。

「は、は?陽遊、なに言って、」

「虹恋、こんな時間になにしてんの?とりあえず行くよ」

「え、あっ」

私の背中を押して歩かせる陽遊くん。

あ、あの人は彼女さんじゃないの?

なにがどうなってるの……!?

混乱状態でいると、繁華街を抜けて暗い夜道に出た。

「ここまで来れば大丈夫かな」