「いいっすね!三月うさぎとアリスの演技めちゃ微笑ましいです!」

監督、もっとなんか言わなくていいのか?

「陽遊くん、お芝居上手だね!」

「……恥ずかしいけどな」

はぁーと息を吐いてしゃがみこんだ。

誰だよ俺を役に選んだやつ。

「でもでも、陽遊くんのうさぎ姿想像したら楽しいよ!」

それは虹恋だけだ。

「……惚れ直した?」

顔を覗き込んできた虹恋にそう言えば、ほんのり赤く頬を染めた虹恋。

可愛い、もう今キスしたい。

恥ずかしそうに頷いた虹恋。

「虹恋ちゃーん!」

「きゃっ!」