あっ……。

我に返って陽遊くんを見ると、クリームを塗ってない方の手で頬に触れられた。

「いま……俺のことしか考えてないしょ」

「っ……な、なんで」

「そんな気がしたから」

意地悪に笑う陽遊くんが、好き。

優しい陽遊くんも全部好き。

「……陽遊くんはずるい」

「それは虹恋だよ。いつだって俺を振り回してずるすぎる」

クリームを手に取って私の首につけた陽遊くん。

「っひゃ!」

「お願い聞いてくれる?」

……お願い?