「ど、どどどーぞ!」

素早く渡して咄嗟に手を離した。

「ふっ、ありがと」

陽遊くんの優しい手が髪の毛に触れる。

っ……恥ずかしい。

鏡越しに見る陽遊くんは本当にかっこよくてかっこよくて。

「にしても綺麗な髪……」

「あ、ありがとう……」

「耳真っ赤だけど」

「っ!」

だって、こんなの恥ずかしいし……っ。

「陽遊くんのせい、だもん……」

「まじ?ごめんごめん」

たまに首に触れる手がくすぐったくて。