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家は人生のオアシスだと思う。
馬鹿げたことを抜かしていると言う人もいるだろうけど、決して大袈裟な表現じゃない。
私にとって学校は戦場で、茂みに隠れて流れ弾から逃れることが一日の任務のようなもの。
なるべく人と距離を置いて、必要以上に身を危険にさらさない。
それがどれだけ大切で、大変なことか分かってくれる人はいるのだろうか。
風呂場の脱衣所で濡れた髪を拭く。鏡に映る自分の姿は暗くどよんで、まるで死相が出ているみたい。ひどい顔。
あれ、私はいつからこんな顔をしていたんだろう。
乾ききらない髪を揺らして、自分の隣部屋へ入った。
教科書とノートを広げて待っている鶯くんを見ると、たまに辛くなる。
きらきら輝いている彼のオーラを、私が汚染しているのではないか。義妹だから仕方なく、優しくしてくれているんじゃないかって。
「茉礼、疲れてる?」
ぼんやりしていた視界が、一瞬にしてくっきりと浮かび上がる。数学の方程式より先に飛び込んで来たのは、鶯くんの端正な顔。
家は人生のオアシスだと思う。
馬鹿げたことを抜かしていると言う人もいるだろうけど、決して大袈裟な表現じゃない。
私にとって学校は戦場で、茂みに隠れて流れ弾から逃れることが一日の任務のようなもの。
なるべく人と距離を置いて、必要以上に身を危険にさらさない。
それがどれだけ大切で、大変なことか分かってくれる人はいるのだろうか。
風呂場の脱衣所で濡れた髪を拭く。鏡に映る自分の姿は暗くどよんで、まるで死相が出ているみたい。ひどい顔。
あれ、私はいつからこんな顔をしていたんだろう。
乾ききらない髪を揺らして、自分の隣部屋へ入った。
教科書とノートを広げて待っている鶯くんを見ると、たまに辛くなる。
きらきら輝いている彼のオーラを、私が汚染しているのではないか。義妹だから仕方なく、優しくしてくれているんじゃないかって。
「茉礼、疲れてる?」
ぼんやりしていた視界が、一瞬にしてくっきりと浮かび上がる。数学の方程式より先に飛び込んで来たのは、鶯くんの端正な顔。



