ドームの前で待っていたのは、数人の女子たち。案内役の子が、とりあえず点灯してくれたようだ。どんな関係なのか、根掘り葉掘り聞かれたけど、答えるより先に鶯くんに連れられて教室を後にした。
そのせいで、背中の方はまたざわつきが広がって、五組のプラネタリウムには人が集まっている。
校舎を飛び出し、まだ人の少ない体育館の方へ向かう。ここは二年生の持ち場だから、私のことを知らない人ばかりだ。
「なんか、この学校すごいな。活気というか、人に酔いそう」
「たぶん、さっきのは鶯くんが原因だよ」
「……そう」
熱烈な女子たちの歓迎に、普段はポーカーフェイスの鶯くんでも参っている様子。
走って来たから、髪が乱れてあちこち飛び跳ねている。手ぐしで直そうとしたら、鶯くんの指が前髪に伸びてきた。
「目に入ってる。まだ切らないんだね」
額から眉、目尻へ這う指先は、耳の後ろで一度止まる。
「……切っても、いいの?」
ツーと下りていって、指は首筋から唇へと移動した。
「できれば、このままがいい。ずっと、僕の中に閉じ込めていたい。誰も見てほしくない」
また光を失った目が現れる。闇に堕ちていく表情の先に、白い髪が映った。とっさに拒んだ体は、簡単に離れていく。脆く崩れるように、静かな音を立てて。
そのせいで、背中の方はまたざわつきが広がって、五組のプラネタリウムには人が集まっている。
校舎を飛び出し、まだ人の少ない体育館の方へ向かう。ここは二年生の持ち場だから、私のことを知らない人ばかりだ。
「なんか、この学校すごいな。活気というか、人に酔いそう」
「たぶん、さっきのは鶯くんが原因だよ」
「……そう」
熱烈な女子たちの歓迎に、普段はポーカーフェイスの鶯くんでも参っている様子。
走って来たから、髪が乱れてあちこち飛び跳ねている。手ぐしで直そうとしたら、鶯くんの指が前髪に伸びてきた。
「目に入ってる。まだ切らないんだね」
額から眉、目尻へ這う指先は、耳の後ろで一度止まる。
「……切っても、いいの?」
ツーと下りていって、指は首筋から唇へと移動した。
「できれば、このままがいい。ずっと、僕の中に閉じ込めていたい。誰も見てほしくない」
また光を失った目が現れる。闇に堕ちていく表情の先に、白い髪が映った。とっさに拒んだ体は、簡単に離れていく。脆く崩れるように、静かな音を立てて。



