スノー&ドロップス

「……あっ、巻き込んじゃってごめんね? 大丈夫だった?」

 普段通りの笑顔で手を差し伸べられて、戸惑いながら、控えめに彼女の手を取る。

 わっ、すごく冷たい。まるで、冷凍庫から取り出したばかりのアイスみたいに冷んやりしてる。

 かろうじて立ち上がるけど、小さく開けた唇は閉じていく。何も話さずに、また俯いた。

 ……ありがとう。その一言が、言えない。

「えーっと、何も聞かないのね。青砥さんって、人と話すの苦手なの?」

 不思議そうに、藤春さんが首を傾げた。

 苦手……になるのかな。鶯くんと約束したから、話さないようにして来たけど。
 こくんとうなずく私に、藤春さんは何か考えるように唇に指を当てる。

 誰かと話すことも、家族以外の人と接するのも……いつの間にか、怖くなってた。

「……ねえ、青砥さん。わたしと、友達になってくれない?」

 ……トモダチ?