スノー&ドロップス

 それからしばらくして、精神が崩壊しかけていた母親による無理心中だったことを知った。普通の家庭に見えていたし、少なくとも僕の家より何倍も幸せに映っていた。

 でも、それは単調な〝まやかし〟に過ぎなかったんだ。

 僕は彼女に救われたのに、凛名は悲鳴の手を伸ばすことさえしなかった。
 いや、出来なかったのかもしれない。僕に余裕がなかったから。

 六年生になっても、中学生になっても好きなんじゃなかったの? 大人になったら、結婚するんじゃなかったのかよ。

 自分自身を責めて、彼女を否定した。


 ーー死ぬなんて、一番の裏切りだ。