「わ、私っ……私も、店長が好きですっ! 大好きです」
「ん……よくできました」
そう言って庵さんは、ぎゅっと包み込むように私を抱きしめた。
「彩愛ちゃん、俺でいいの? 俺、三十だよ」
庵さんは色気たっぷりの声で耳元で囁く。
「知ってますよ、初めここに来た時に聞きました」
「……誕生日来たら俺三十一だけど」
歳の差なんて関係ない……たまたま好きになったのが年上だったってだけだもん。
「そう……君が離してって言っても離してなんかやらないよ」
「はい、いいですよ」
「もしかしたらこれから先いい男が出てくるかもしれないよ?」
「店長以外にいい人は現れません。私にとっては、庵さんが一番かっこいいです」
店長は耳を真っ赤にして「それ、本気でやってるの?」と耳元で囁くといつもの穏やかな雰囲気はなくてとても大人の色気を再び感じた。
「……な、何がですか」
「俺は彩愛ちゃんが一番可愛いと思うけどね」
「ふへぇっ……!?」
「……だけど、君は未成年。だから高校を卒業まで俺は手は出さない」
庵さんは手を繋ぎ「約束するよ、大切にする」と耳元で囁いて髪にキスをした。
END.



