保健室で、モテすぎ問題児くんに甘い噛みあとを付けられました。








「少し寝たら、様子見て早退しましょうか」

「すみません…」

「いいのよ。ひとまず、ゆっくり休みなさい」




千花ちゃんと七海につれられて保健室に強制連行されたわたし。


養護教諭の中田先生は職員室に用があるとかで、わたしをベッドに寝かせると、そう言って保健室を出て行った。




静けさにつつまれる空間。

白い天井を見つめながら、つい須分前の出来事を思い返す。










「ごめんねふたりとも、ありが……」

「ホントだよな何我慢してんだ体調管理もまともにできないのかよバカかおまえは」

「ちょっと七海!病人に言いすぎ!」

「だいたい永野も気づくの遅すぎなんだよなこんなに顔赤くて死にそうになってんのになんで気づかねーんだよバカかよ」

「はぁあ!?逆にそんなにひろのことばっかり見てるならなんでもっと早く言わないわけ!?ポンコツ天邪鬼!」

「は!?おま…っ」



「永野さんも七海くんもうるさいわよ~ふふ、もう教室に戻りなさいね、ふふ」











中田先生の静かで穏やかな笑顔が逆に怖くて、ふたりはすぐに言い合いをやめて教室に戻っていった。