「やっぱな。熱あんじゃん」
七海の手が冷たいのか、わたしのおでこが熱いのかわからなくなる。
千花ちゃんも「えっうそ!?」と焦ったように声をあげ、わたしの頬に触れた。
「わ!ほんとだあっつ!具合悪いなら無理しちゃダメだよひろ!」
「ご、ごめん…?」
「もー!なんで言ってくんないのぉ!気づかなかったあたしも悪いけど!」
「千花ちゃんはわるくないよ…」
「保健室いくよ!」
今朝気だるかったも食欲がわかなかったも気のせいじゃなくて熱のせいだったみたいだ。
あとは午後の授業だけだからべつに大丈夫。
そう言いかけたら、七海にものすごい形相で睨まれ、千花ちゃんには「ダメッ!」と怒られてしまった。



