羨ましいと思っていた。
わたしも赤城さんみたいに派手で可愛かったら、芦原くんと毎日話せていたのかなとか、心の中ではないものねだりばっかりだった。
ふたりはどういう関係なのだろうか。
付き合ってるようには見えないけれど、距離が近いことは確かだ。
「遊んでくれてた」って、純粋な意味?
「拒否したりしなかった」頃は、どこまで触れたことがあるのかな。
「毎日勉強会行くっていってあたしらと全然遊んでくれなかったんだよぉ。玲於、元々頭良いし勉強しなくたって本気でやれば赤点なんか取らないのに変だなって」
「……そうなんですか?」
「うんうん。そしたらひろちゃんと一緒にいたからビックリしちゃった。玲於の好きそうな感じじゃないから不思議だなって思ってたんだけど……」
────ドキ。
っていやいや、なんでドキドキしなくちゃいけないんだ、わたしが。
何もない。ただの友達。同級生。
そうはっきり言うだけでいいのに、赤城さんから聞いた芦原くんの情報が気になって仕方がない。



